卵巣嚢腫
卵巣嚢腫の東洋医学の考え方は「お血(けつ)」=血の滞りが詰まったものです。
その対処方法は、一つには滞りそのものを排出させること、
う一つは滞りの原因を解消することで、その両面を並行した漢方薬を考えます。
お血の排出は、血をめぐらす活血(かっけつ)、気をめぐらす理気(りき)、
より強い排出作用を持つ寫下(しゃげ)などの作用のある生薬を使います。
お血の原因はたくさんありますが、ストレスからくる気の停滞や、
体内に水毒がたまることが多くみられます。
漢方薬によって、できる限り手術をしないで腫瘍を縮小させる可能性があります。
また、頭痛、生理痛、不正出血、便秘など伴う不快症状を解消し、真の意味で健やかな体に戻し、
不妊の原因となる体質を解消します。
●血が滞っている体質
特徴
のぼせ、肩こり、下腹部が張って痛む。イライラ、にきびや吹き出物、便秘などを伴うことも。
経血は量が多かったり、だらだら続いたりする。色は紫で塊があることも。
方針
お血を取りのぞきます。
気・血・水のめぐりをよくし、便や尿からの排出を促します。
適した漢方薬
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
●水毒がたまっている体質
特徴
疲れやすく、尿量が減少、むくみやすい。
肩こり、めまい、頭重などがみられることも。
方針
水(すい)の排出を中心に、血や気のめぐりを改善します。
適した漢方薬
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
柴苓湯(さいれいとう)